2002年7月22日(月)20:00

ジスカールデスタン議長はEUに欧州国民会議の設置を提案

パリ(ロイター)

EU改革会議のヴァレリー・ジスカールデスタン議長は各国の国会議員と欧州議員から成る新たなフォーラムを提案した。

この「欧州国民会議」によってEUにはより民主的な顔が与えられ、欧州市民の間の受容度も高まることになる、とジスカールデスタン議長はフランスの日刊紙『ルモンド』(月曜版)に寄稿している。この会議は立法の権限は持たないが、EUの諸決定やEU拡大を議論する場となる。EUの問題のいつくかについては共同決定権も考えられると議長は述べている。

「私は個人的には、加盟国と欧州という両方の正当性をEU内に統一するフォーラムが存在しない限り、欧州連合の民主的正当性はEU市民に認められないだろうと考える」と元フランス大統領のジスカールデスタンは語っている。

改革会議は2004年の政府協議に向けて、最大で10ヶ国に拡大した後の欧州連合がどのようにすれば行動能力を失わず、一層の民主的正当性を獲得し、市民にとって見通しのきく機構になるか、原案を構想することになっている。したがって会議はEU憲法草案の作成も行うが、これに関する最終的な決定権は各国政府にある。改革会議は欧州議会、欧州委員会ならびに加盟国・加盟候補国の議会および政府の代表105名から構成されている。

市民の間でのEUの受容度を高めるために、最近ジスカールデスタン議長は加盟国の国民の選挙によってEU大統領を選出し、また欧州議会に一層の権限を委譲することを提案した。スペインやイギリスなど数ヶ国はEU大統領制に賛成しているが、ドイツは先月この提案に消極的な態度を表明している。

原題:Giscard schlagt Europaischen Volkskongress fur EU vor




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